• 「シュガーコントロール」という言葉をご存じですか?

    2025.03.11

    こんにちは。
    二村台交差点歯科の院長の小島です。
    三寒四温の季節となり、朝夕と冷え込む日が続いておりますが、いかがお過ごしですか。
    今回のテーマは、シュガーコントロールについてです。

    あなたは毎日の歯磨きを頑張っていると思いますが、むし歯を予防をするためには、実は歯磨き(プラークコントロール)だけでは不十分で、食生活も歯磨きと同じくらい大切なのです。
    特にシュガーコントロールがとても重要です。
    シュガーコントロールとは、むし歯の原因となる、砂糖などの糖類が入った甘い食品の「食べる量」「食べる回数」「食べるタイミング」を調整することです。
    糖分は生きていくために必要な栄養素ですが、長時間お口の中に留まっていると、ミュータンス菌などのむし歯菌の栄養源になってしまいます。

    ①砂糖の量に気を付けよう
    食品や飲み物に含まれる砂糖の量を意識しましょう。
    誰でも、チョコレートや飴などの甘いお菓子には、砂糖がたくさん入っているのをご存知でしょうが、意外なものにも砂糖が多く含まれています。
    3グラムのスティックシュガーに換算すると、カップのアイスクリームで11本分、コーラ(500mL)で18本分、微糖缶コーヒーでも2本分の砂糖が入っています。
    また、体に良いとされるスポーツドリンク(500mL)にも11本分の砂糖が入っています。
    また、普段口にしている和食の中にも砂糖で味付けした料理が数多くあります。
    このように、お菓子やジュース以外にも、隠れた砂糖には要注意です。

    ②だらだら食べるのは避けよう
    お口の中に長く砂糖を留めないようにしましょう。
    例えばチョコレートやアイスクリームよりも、飴の方がお口の中に留まる時間が長いので危険です。
    間食の回数が多いことや甘い飲み物を長時間かけて飲むこと、スナック菓子などの食べかすが長時間お口の中に残っていることも、むし歯になりやすくなります。
    食べた後に、歯磨きできると一番良いですが、お水やお茶でお口の中をゆすぐだけでもむし歯予防になります。

    ③寝る前に食べるのを控えよう
    唾液は自然な抗菌作用を持っており、食べ物の残りカスやむし歯菌を洗い流す役割があります。
    しかし、睡眠中は唾液の分泌が大幅に減少するため、糖分が口内に残りやすく、細菌が繁殖しやすくなります。
    近年の研究では、夜間の口腔ケアの重要性がさらに強調されており、夜間にフッ素ジェルを使用することが推奨されています。

    シュガーコントロールの実践方法

    ①1日に○個までなどルールを決めてみる
    具体的な目標を設定することで、過剰に砂糖を摂取するのを防ぐことができます。
    例えば、1日に食べるおやつを〇個にする等、自分に合ったを目標を決めましょう。

    ②食べる時間帯を決めてみる
    食事やおやつの時間を規則正しくすることで、口内が長時間糖分にさらされるのを防ぎます。
    最近の研究では、食事の間隔を4時間以上空けることにより、むし歯予防に効果が得られることが分かっています。

    ③おやつには、果物やサツマイモなど自然の甘さのものを選ぶ
    自然の糖分は加工糖に比べると歯に優しく、ビタミンや食物繊維も摂取できます。
    例えば、果物の中でもリンゴや梨は繊維質が多く、噛むことで唾液の分泌を促進します。
    チーズやヨーグルト、ナッツ類もおすすめです。

    このように、シュガーコントロールを意識して毎日の食事・間食を行うようにしましょう。
    甘いものを食べちゃダメ!ということではなく、食べ方の工夫をすることが大切なのです。
    シュガーコントロールを実践することで、むし歯になりにくくなるだけではなく、健康な口内環境を維持することができますよ!

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