こんにちは。二村台交差点歯科の院長の小島です。
色とりどりの紫陽花に、梅雨の訪れを感じる季節となりましたね。
今回のテーマは、歯の寿命についてです。
日本の平均寿命が男女とも80歳を超えていることは、ニュースなどを通してご存じの方も多いでしょう。
一方で歯の寿命は、残念ながら体の寿命よりも短い場合が多いです。
歯は一生使えるものと思われがちですが、大臼歯の平均寿命は約50~58年で、体の寿命と10~20年もの差があるのです。
この数字の通りに考えると、私たちは少なくとも10年以上は奥歯のない生活を送ることになります。
これでは、老後に食事を楽しめませんね。
ご自身の歯で食事をしたり、笑顔で過ごすために、今の健康のうちからできることは何があると思いますか?
奥歯の最も重要な機能は、「噛む」こと。
食物を噛む時、奥歯には自分の体重くらいの力がかかるそうです。
そんな奥歯を1本失うと、モノを噛む力は30~40%も低下するといわれています。
好きな食べ物が食べられなくなるのは辛いですよね。
歯の健康を守るためには、毎日のケアが基本となります。
歯を失う主な原因はむし歯や歯周病ですが、喫煙や食生活といった日常の習慣も影響します。
正しい歯みがき方法を身につけ、歯ブラシだけでなくデンタルフロスや歯間ブラシを活用することで、歯と歯の間に溜まりやすい汚れや歯垢(プラーク)を効果的に取り除くことが重要です。
特に、歯間は歯ブラシが届きにくい部分であり、汚れを放置すると、そこからむし歯や歯周病になります。
また、糖分の多い食べ物や飲み物を控え、カルシウムやビタミンDを多く含む食品を積極的に摂取することで、歯の再石灰化を促し、歯の強度を保つことにつながります。
さらには、喫煙は歯周病を悪化させるリスクを大幅に高めるため、禁煙を心がけることも、歯を守る第一歩となります。
実は、奥歯の寿命が短いのには、明確な理由があります。
前歯に比べて磨き残しが多いこともそうですが、1番は「治療を繰り返すこと」にあります。
きっかけは小さなむし歯だとしても、治療後に定期検診での来院が途絶えてしまうと、知らない間にまた悪いところができてしまっていても早期に気づけず、治療を繰り返すことなります。
むし歯や歯周病は1、2年で再発してしまう場合が多いため、歯の寿命を長くするには定期的に歯科医院でのケアを受けることが大切です。
予防を徹底することで健康な歯を長く保ち、快適な生活を続けることができます。
歯を失った場合でも、入れ歯やインプラントなどの方法で補うことができますが、大切なのは、できる限り自分の歯を守ることです。
歯は、しっかりと大切にケアすれば一生使い続けることができますよ!